2013年8月7日水曜日

Bloggerからはてなブログに引っ越します

 4月からGoogleBloggerでブログを更新してきたのですが、ツール周りの使いにくさにへこたれて老舗のはてなブログに引っ越すことにしました。
 新天地でもよろしくお願いします!

2013年8月6日火曜日

応募で1万円、受賞で22万円! グッドデザイン賞の審査料が高すぎる

 優れたデザインの製品やサービスを表彰するグッドデザイン賞。



 サービスも表彰の対象に入るので、実はこのブログも応募できたりします。映画の中には“カンヌ映画祭出品作品”という触れ込みで宣伝しているものもあるので、受賞できなくても“グッドデザイン賞出品ブログ”とかいうネタの宣伝文句が使えそうです。そこで、ノリで応募してみようと思って応募要項を読むと、そこには驚くべき記述が!

 審査料金がめちゃめちゃ高いのです。

・一次審査料(全ての応募対象)
 →応募対象1件につき1万円

・二次審査料(一次審査を通過した全ての二次審査対象)
 →二次審査対象1件につき6万円(展示スペース追加1小間につき1万円)

・受賞展出展料(全ての受賞対象)
 →受賞対象1件につき基本出展料12万円

・受賞年鑑掲載料(全ての受賞対象)
 →受賞対象1件につき3万円

 応募するだけで1万円、うっかり受賞すると最低でも22万円かかることになります。賞金や賞品もなく、受賞を示すGマークの使用にも最低20万円必要なので、賞というよりはお金を払って名誉を買っているような印象があります。悪名高いモンドセレクションと似たような形ですね……。

 審査も甘いようで、2012年は審査対象数3132件に対して、その35%にあたる1108件が受賞。審査料だけで事務局がいくら稼いでいるか計算すると、一次審査通過数が最終審査通過数と同じと仮定しても2億6400万円となります。

 受賞展で東京ビッグサイトや東京ミッドタウンを使用することや人件費などを考えると、単独事業として採算をとるためには妥当といえば妥当な審査料かもしれません。

 しかし、グッドデザイン賞は経済産業省や東京都などの公的機関も後援するイベント。例えば、文化庁メディア芸術祭は無料で応募できたりもするので、今後、日本がクールジャパンを打ち出したいなら、審査料を安くしたり、賞金を付けるなりして、良い作品が集まりやすくする工夫が必要なのではないでしょうか。

2013年8月5日月曜日

『LINE POP』をもう一度! 『LINE ポコパン』の凄さを高得点動画から考える

 前回のエントリ「App Store売上でLINEがパズドラに勝つ日は続く? 海外展開もすごいぞ」ではLINEの凄まじいまでの勢いについて紹介しましたが、そんなLINEの中でも最近目立っているのが『LINE ポコパン』というゲームです。



 『LINE ポコパン』のルールは、同じ色のブロックを3つ以上つなげて消していくというシンプルなもの。ブロックをつなげるとモンスターに攻撃できて、モンスターを倒すとボーナス得点を獲得。そして、その攻撃力はクリア報酬や課金などで強化できます。『LINE POP』と非常によく似たゲーム性で、それゆえに人気が出るのも分かりますね。

 『LINE ポコパン』は日本のApp Storeでは5月18日にリリースされて以来、じわじわとランキングが上昇。7月に入ってからはセールスランキングで、ほぼ毎日10位以内をキープしています。日本だけでなく世界でも人気で、インドネシアやフィリピン、マレーシアでも100位以内に入っていますね。



 ↓が『LINE POP』の高得点動画なのですが、これは課金アイテムを使った上に、さまざまなテクニックを駆使して達成されたものです。


 課金とテクニックのバランスというのは、どのゲームでも頭を悩ませるもの。課金だけが重要なゲームだとプレイヤーがそもそもやろうと思わないし、テクニックだけが重要なゲームだと裾野が広がらなかったり、売上が立たなかったりしますからね。

 数年前は『怪盗ロワイヤル』や『探検ドリランド』のように課金の要素が強すぎるゲームが幅を利かせていたのですが、ここ1年は『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』に象徴されるようなテクニック重視のゲームも増えています。

 では、『LINE ポコパン』はどうなのか。

 それを考えるにはトップクラスのプレイを見ればいいだろうということで、プレイ動画を探してみました。探せた中で一番点数が高かったのが↓の282万点の動画。僕のフレンドの中には300万点以上のスコアもちらほらいるので、トップクラスの動画とは言えないのですが参考までに見ていただければ。



 人によって感想は違うでしょうが、僕は正直、このプレイは真似できると感じました。『LINE POP』では複数の場所を触らないと高得点を出すのは難しいのですが、『LINE ポコパン』では動画を見れば分かるように触るのは1カ所だけで済むからです。そのため『LINE POP』より、テクニックの関わる割合は低いのではないでしょうか。

 LINEのヒットゲームで比較すると↓のような感じ。ただ、どのゲームでも無課金者がトップに立つのは非常に難しいです(『LINE ウィンドランナー』はややハードルが低い)。はまればはまるほど、競う友達が増えれば増えるほど課金せざるをえないという、恐ろしい(?)仕組みですね。

・テクニックの重要性

LINE POP>LINE ポコパン>LINE ウィンドランナー

 ちなみにスローモーションになるバグを使って、1000万点超のスコアをたたき出した動画が↓。こういうバグがあると、真面目にやっているプレイヤーのやる気もなくなってしまうので、運営がしっかりチェックしていくかも注目されるところです。

2013年8月2日金曜日

App Store売上でLINEがパズドラに勝つ日は続く? 海外展開もすごいぞ

 スマホアプリの世界で、圧倒的な強さを誇っている『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』。しかし、その威光にかげりがみえつつあります。App Storeセールスランキングの1位に2012年末以来定着し、2013年に入ってからは1月16日に『LINE POP』に1位を一瞬奪われたほかは、1位を守り続けてきたのですが、ここ最近はしばしば『LINE(ライン)』の後塵を拝するようになっているのです。

▼App Storeセールスランキング(iPhone)


▼App Storeセールスランキング(iPhone)での『パズル&ドラゴンズ』の順位推移



 いまや若者ならほとんどの人がアプリをインストールしているLINE。その勢いは日本だけにとどまりません。LINE公式ブログによると、2011年6月のサービス開始以来、登録ユーザーが2013年1月18日に1億人、7月21日には2億人に達したとか(「LINEユーザー、世界2億人を突破!」)。

 では、どの国で人気があるのか。世界のApp Storeセールスランキングを見ると、LINEアプリが実にさまざまな国で上位に入っていることが分かります。

 アジアではインドネシアで1位、マレーシアで16位、フィリピンで21位、ベトナムで35位、オーストラリアで76位、インドで145位、サウジアラビアで156位、中国で160位。北米はメキシコが31位、アメリカが146位、カナダが195位。南米はベネズエラで11位、コロンビアで11位、アルゼンチンで18位、ペルーで22位、ブラジルで131位。欧州はスペインで23位、イギリスで146位。

 本国の韓国が128位と低いのが意外ですが、これはライバルのカカオトークが強いためでしょう。それにしても、日本、韓国、カナダ、アメリカの4カ国でしか展開していないパズドラと比べると、世界展開の力の入れ方の差が際立っています。もちろんゲームとコミュニケーションアプリの違いや、翻訳のやりやすさもあるでしょうけどね。

 いくつかの国は、LINEアプリだけでなく、LINEゲームもランキングに顔を見せています。↓の表は3つ以上のLINEゲームがセールスランキング200位以内に入っている国ですが、インドネシアでの普及具合がすごいですね。日本と同レベルと言ってもいいでしょう。


 各国でまいている種がこれからどのように育っていくのか。そして、成長が止まるのはいつなのか。その行く末が楽しみなところです。

関連エントリ
パズドラをパクった神魔之塔(Tower of Saviors)が売り上げ1位になっている国がある

名実ともにラグナロクオンラインからパズドラの会社となったガンホー

2013年8月1日木曜日

パズドラをパクった神魔之塔(Tower of Saviors)が売り上げ1位になっている国がある

 ここ数日取り上げているガンホー・オンライン・エンターテイメント(ガンホー)の『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』。しかし、ダウンロード数は伸びているものの、売り上げの伸びが鈍ってきたことから、株式市場での評価は下がりつつあります。


 日本国内での成長が限定的になった今、注目なのは海外市場です。パズドラは日本以外に米国、韓国、カナダでリリースされているのですが、各国App Storeのセールスランキングを見ると、カナダは200位圏外ですが、米国は20位、韓国は3位と悪くありません。決算説明会資料によると、7月15日には米国6位になっていたようです。

▼米国App Storeセールスランキング(20位)


▼韓国App Storeセールスランキング(3位)


 日本以外での成長を考える上で、ポイントとなるゲームがあります。それは『神魔之塔(Tower of Saviors)』というゲーム。↓の紹介画像からすぐ分かるように、パズドラのシステムを思いっきりパクっています。あまりにうまくパクっているため、パズドラに飽きた日本人がダウンロードして遊ぶという謎の現象も起きているようです。2ちゃんねるでは攻略スレッドも立っていますね。

▼パズル&ドラゴンズ



▼神魔之塔(Tower of Saviors)



 『神魔之塔』を制作、運営しているのは香港企業のMad Head。地元・香港App Storeのセールスランキングを見ると『神魔之塔』は1位、そして台湾でも1位、またほかのアジアの国でも上位に入っているのです。

▼香港App Storeセールスランキング(1位)


▼台湾App Storeセールスランキング(1位)



▼マレーシアApp Storeセールスランキング(中国語版6位、英語版18位)



▼タイApp Storeセールスランキング(8位)



 これはパズドラが海外でも受け入れられることの表れでもありますが、逆に言えば早く展開しないとマーケットを取られてしまうとも言えるでしょう。

 恐らくガンホーは売り上げ規模が急増したばかりなので、人材が足りていないと思います。『ラグナロクオンライン』の関係で韓国語が使える人材はいるようですが、英語圏や中国語圏、スペイン語圏で展開するための人材をいかに確保するかが今後の成長を考える上でのポイントになるのではないでしょうか。

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2ちゃんねるのスレッド消費速度からパズドラの勢いを考える

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