2013年7月30日火曜日

名実ともにラグナロクオンラインからパズドラの会社となったガンホー

 『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』の大ヒットで、業績が大きく注目されるようになったガンホー・オンライン・エンターテイメント(ガンホー)。7月29日は2013年12月期第2四半期(4~6月)の決算発表がありました。第1四半期の決算説明会のグラフと合わせて、その推移を見てみましょう。



 まずは会社全体での売上高と営業利益。これまでにも相当増えていますが、第2四半期は売上高が45395(百万円)、営業利益が26505(百万円)。伸びが鈍化しているといえば鈍化していますが、それでもすさまじいほどの成長ぶりです。


 パズドラのユーザーがどのように増えていったかというと、次の通り。売上高や営業利益と同様、4月以降のユーザー数の伸びも鈍ってはいます。ただし、韓国、米国、カナダへの展開も行っているので、今後さらなる成長があるかどうかはこの海外市場次第でしょう。

 ちなみにアジア市場ではパズドラクローンのアプリが多くリリースされており、セールスランキング上位にあったりします。そうした中、本家が存在感を見せられるかが注目されるところです。

日本
2012年2月20日 iOS版リリース
2012年4月13日  50万ダウンロード 53日間で達成
2012年7月17日 100万ダウンロード 95日間で達成
2012年9月18日 Android版リリース
2012年10月19日 200万ダウンロード 94日間で達成
2012年11月06日 300万ダウンロード 18日間で達成
2012年11月26日 400万ダウンロード 20日間で達成
2012年12月14日 500万ダウンロード 18日間で達成
2012年12月31日 600万ダウンロード 17日間で達成
2013年1月18日 700万ダウンロード 18日間で達成
2013年1月30日 800万ダウンロード 12日間で達成
2013年2月18日 900万ダウンロード 19日間で達成
2013年3月09日 1000万ダウンロード 19日間で達成
2013年3月25日 1100万ダウンロード 16日間で達成
2013年4月09日 1200万ダウンロード 15日間で達成
2013年4月28日 1300万ダウンロード 19日間で達成
2013年5月18日 1400万ダウンロード 20日間で達成 5月30日発表
2013年6月08日 1500万ダウンロード 21日間で達成 6月17日発表
2013年6月29日 1600万ダウンロード 21日間で達成 7月2日発表
2013年7月22日 1700万ダウンロード 23日間で達成 7月24日発表

韓国
2012年12月10日 Android版リリース
2013年1月21日 iOS版リリース
2013年7月1日 100万ダウンロード 7月3日発表

 ガンホーの決算をPCオンライン部門とモバイルコンシューマ部門というセグメント別に見ると、興味深いことが分かります。

 ほとんどがパズドラによるものであるモバイルコンシューマ部門の業績推移は↓。そして、第2四半期は売上高が42133(百万円)、営業利益が26959(百万円)。


 一方、ほとんどがラグナロクオンラインによるものであるPCオンライン部門の業績推移は↓。第2四半期はというと売上高が1634(百万円)、そして営業損益を80(百万円)出してしまっているのです。

 2012年前半からPCオンライン部門からモバイルコンシューマ部門へのシフトが進んでいましたが、今回、PCオンライン部門が赤字を出したことで、それが明確になっていますね。



 だからといってガンホーがラグナロクオンラインに注力していないわけではありません。ラグナロクオンラインの10年の歴史を1年で体験しようというブレイズブリクキャンペーンを5月にスタートしているほか、ネット生放送も積極的に行っています。パズドラで儲けたお金を使ってラグナロクオンラインでいろんな実験を行い、ノウハウを積み上げているという印象もありますね。

 ガンホーで注目されるのはパズドラのヒットが続くのか、パズドラ後のヒット作は出るのかという点ですが、こうしたラグナロクオンラインの試みも長期的な成長を考える上では興味深いところです。


関連エントリ
2ちゃんねるのスレッド消費速度からパズドラの勢いを考える

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